ベトナムと日本の文化、実は○○が全然違う!
ベトナム語を学び始めて、こんな経験はありませんか?「教科書通りに話しているのに、なぜか相手の反応が微妙…」「言葉は通じているはずなのに、コミュニケーションがうまくいかない…」
実は、言語の習得と文化の理解は切り離せない関係にあります。ベトナム語の単語や文法を覚えても、その背景にある文化や価値観を知らなければ、本当の意味で「伝わる」コミュニケーションは難しいのです。
この記事では、日常生活からビジネスシーンまで、ベトナムと日本の文化の違いを徹底解説します。さらに、文化理解を深めることでベトナム語学習がどう変わるのか、具体的なコツもお伝えしていきます。
文化の違いを知ると、ベトナム語学習が変わる
言語はただのコミュニケーションツールではありません。その国の歴史、価値観、人々の考え方が凝縮されたものです。
たとえば、ベトナム語には家族関係を表す呼称が非常に細かく分かれています。「anh/アィン(年上の男性)」「chị/チ(年上の女性)」「em/エム(弟・妹)」といった言葉は、実の兄弟だけでなく、年上の人や年下の人を呼ぶときにも使われます。これは、ベトナムが家族を大切にし、年齢による上下関係を重視する文化を持っているからです。
こうした文化的背景を知らずに言葉だけを覚えても、実際の会話で戸惑うことになります。逆に、文化を理解していれば、言葉の選び方や使い方が自然と身につき、相手との距離もぐっと縮まるのです。
文化を学ぶことで、ベトナム語の学習は「暗記」から「発見」へと変わります。「なるほど、だからこう言うのか!」という気づきが増え、学ぶこと自体が楽しくなっていきます。
ベトナムと日本の基本情報
文化の違いを深く理解するために、まずはベトナムという国の基本情報を押さえておきましょう。
ベトナムってどんな国?
ベトナムは、東南アジアのインドシナ半島東部に位置する南北に細長い国です。国土面積は約33万平方キロメートルで、日本の約90%の広さ。南北の長さは約1,650キロメートルにも及びます。
人口と民族
人口は約9,800万人(2023年時点)で、平均年齢は約32歳と若く、活気あふれる国です。主要民族はキン族(ベト族)で全体の約86%を占め、他に53の少数民族が暮らしています。
気候の特徴
ベトナムの気候は地域によって大きく異なります。
- 北部(ハノイ周辺):四季があり、12月〜2月は10度前後まで冷え込むことも
- 中部(ダナン・フエ):雨季と乾季が明確で、台風の影響を受けやすい
- 南部(ホーチミン周辺):年間を通じて高温多湿
この気候の違いは、地域ごとの食文化や生活習慣にも影響を与えています。
日本とベトナムの歴史的つながり
日本とベトナムの交流の歴史は、実は400年以上前に遡ります。17世紀初頭、日本の朱印船がベトナム中部のホイアンに来航し、日本人町が形成されました。当時、約1,000人もの日本人が暮らしていたとされています。
現代では、1990年代以降、日本はベトナムの最大の政府開発援助(ODA)供与国として、インフラ整備や人材育成を支援してきました。2023年には、両国関係が「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げされ、協力関係がさらに強化されています。
在日ベトナム人が増えている背景
日本で働くベトナム人、学ぶベトナム人が急増しています。朝の製造現場で、介護施設のロッカールームで、飲食店の厨房で。日本各地でベトナム語が飛び交う光景が当たり前になってきました。
在留ベトナム人の推移
- 2013年:約7万人
- 2018年:約33万人
- 2023年:約56万人
現在、ベトナム人は在留外国人数で中国に次ぐ第2位の規模となっており、技能実習生や留学生を中心に年々増加しています。
企業の現場では、作業指示や安全確認をベトナム語で伝えることで、ミスが減り、職場の雰囲気も明るくなったという声が相次いでいます。医療や介護の現場でも、「どこが痛いですか?(Chỗ nào đau?/チョー ナーオ ダウ?)」「気分はどうですか?(Cảm thấy thế nào?/カム トゥイ テ ナオ?)」といった簡単な問いかけができるだけで、患者やスタッフとの信頼関係が大きく変わるのです。
ベトナム語と日本語の特徴
ベトナム語を初めて耳にすると、「音楽のような響き」に驚く人が多いかもしれません。それもそのはず、ベトナム語には6つの声調があり、同じ「ma」という音でも、声の高さや抑揚によって「お母さん(mẹ)」「幽霊(ma)」「馬(ngựa)」など、まったく異なる意味になるのです。
文字と表記
ベトナム語はラテン文字(アルファベット)に声調記号を組み合わせた表記法を使用。中国語のように漢字を使わないため、文字そのものは読みやすく、日本人にとってもとっつきやすい側面があります。
文法の特徴
ベトナム語の文法には、日本語学習者にとって嬉しい特徴があります。
- 時制変化がない:動詞が過去形や未来形に変化しない
- 基本語順はSVO:英語と同じく「主語+動詞+目的語」の順序
- 複数形がない:名詞に複数形の変化がなく、必要に応じて数詞を加える
敬語と人称代名詞
ベトナム語の大きな特徴は、人称代名詞が相手との関係性によって変わることです。年上の男性には「anh(お兄さん)」、年上の女性には「chị(お姉さん)」、年下には「em(弟・妹)」と呼びます。これは家族関係を基本とした呼称で、実の家族でなくても使います。この仕組みは、ベトナムが家族を大切にし、年齢や立場による関係性を重視する文化を持っていることを反映しています。
日常生活で感じるベトナムと日本の文化の違い
ここからは、実際にベトナム人と接する中で「あれ?」と感じることの多い、日常生活での文化の違いを見ていきましょう。
①時間感覚の違い
日本人の時間感覚は、世界的に見ても非常に厳格です。電車は秒単位で運行され、待ち合わせには「5分前行動」が当たり前。遅刻は相手に対する失礼と捉えられます。
一方、ベトナムでは時間に対する考え方がもう少しゆったりしています。約束の時間に10〜15分遅れることは珍しくありません。これは決してルーズなわけではなく、交通事情や生活リズムの違いが背景にあります。
ホーチミンやハノイの交通渋滞は深刻で、予定通りに移動できないことがよくあります。また、ベトナムでは「人との関係」を時間よりも優先する傾向があります。友人や家族と話している最中に次の約束の時間が来ても、会話を途中で切り上げることは失礼とされます。
相互理解のためのコツ
- 重要な会議やイベントでは「何時までに到着してほしい」と具体的に伝える
- ベトナムの時間感覚を理解し、「なぜ日本では時間厳守が重要なのか」を丁寧に説明する
②食文化の違い
日本では、一人ひとりに個別の料理が提供される「個食」が基本です。ベトナムでは、大皿料理をみんなでシェアする「共食」が一般的です。テーブルの中央に複数の料理が並び、各自が自分の茶碗に取り分けて食べます。この食事スタイルは、家族や仲間との一体感を大切にするベトナム文化を反映しています。
食事のマナー
日本では、お茶碗を口元まで持ち上げて食べるのがマナーです。ベトナムでは、お茶碗は基本的にテーブルに置いたまま、顔を近づけて食べます。また、麺類を食べる際は、音を立ててすすることは一般的ではありません。
ベトナムでは、食事中の会話が非常に活発です。家族や友人と食事をしながら、その日の出来事を話したり、笑い合ったりすることが、食事の楽しみの一部なのです。
また、ベトナムでは朝食から外食する文化が根付いています。路上の屋台(quán vỉa hè/クアン ヴィア ヘー)でフォーやバインミーを食べるのが日常的で、手軽で安価な外食が生活の一部です。
③家族観の違い
ベトナムでは、家族が人生の最優先事項です。多くのベトナム人は、結婚後も両親と同居するか、近くに住んで頻繁に行き来します。週末には家族全員が集まって食事をすることが当たり前で、重要な決断は家族に相談してから決めることが多いです。
特に親への孝行は非常に重視されます。子どもが働き始めたら親に仕送りをするのは当然のことと考えられており、親の老後の面倒を見るのも子どもの責任とされています。
日本では、戦後の高度経済成長期以降、核家族化が進みました。結婚したら親とは別居し、独立した家庭を築くのが一般的です。「自立」が重視され、親に頼りすぎることは避ける傾向があります。
職場での影響
ベトナム人スタッフが「家族の用事があるので休みたい」と言う場合、それは日本人が思う以上に重要な理由であることが多いです。ベトナムの文化では、家族を大切にできない人は信頼されません。むしろ、家族を優先することが、その人の人間性を示すと考えられています。
④コミュニケーションスタイルの違い
日本では、「察する」文化が根付いています。相手の気持ちを推し量り、直接的な表現を避けて、やわらかく伝えることが美徳とされます。「本音と建前」を使い分け、場の調和を保つことが重視されます。
ベトナムでは、直接的なコミュニケーションが一般的です。思ったことをはっきり伝え、わからないことは素直に質問します。日本人からすると「ストレート過ぎる」と感じることもありますが、これは決して失礼なわけではなく、誠実さの表れなのです。
ある日本人マネージャーの方は、ベトナム人スタッフに仕事を依頼する際、日本式の「察してほしい」という間接的な伝え方をしていました。しかし、指示が伝わらず、何度も同じミスが繰り返されていました。
ベトナムの文化を学び、「具体的に、はっきりと伝える」スタイルに変えたところ、スタッフとの関係が劇的に改善したといいます。今では「Anh ơi, làm việc này giúp em nhé/アイン オーイ、ラム ヴィエック ナイ ジュップ エム ニェー(お兄さん、これをやってくれませんか)」と、ベトナム語で明確に依頼できるようになり、職場の雰囲気も明るくなったそうです。
⑤お金の使い方と価値観
日本では、将来のために貯蓄することが美徳とされます。老後の生活や子どもの教育費のために、計画的にお金を貯めることが重視されます。
ベトナムでは、家族への送金文化が根付いています。日本で働くベトナム人の多くが、毎月家族に送金しています。これは単なる経済的支援ではなく、家族への愛情表現であり、責任の証でもあります。
ある日本企業で働くベトナム人のThanhさんは、「給料の半分を家族に送っている」と話します。「両親は私を育てるために苦労してくれた。今度は私が両親を支える番です」という言葉に、ベトナムの家族観が凝縮されています。
ビジネスシーンで知っておきたい文化の違い
ビジネスの現場でも、ベトナムと日本の文化の違いは顕著に表れます。
⑥働き方の違い
日本では、長時間労働や残業が当たり前という文化が根強く残っています。「会社のために尽くす」という献身的な姿勢が評価されることも多いです。
ベトナムでは、仕事は大切ですが、家族や自分の時間も同じくらい重要視されます。定時で帰ることに罪悪感を持つことはなく、家族の用事があれば仕事よりも優先することが自然です。
この違いを理解せずに、日本式の働き方を押し付けると、ベトナム人スタッフのモチベーションが下がる可能性があります。
⑦転職観の違い
日本では、一つの会社に長く勤める「終身雇用」の考え方が根強く残っています。転職回数が多いと、「忍耐力がない」とマイナスに評価されることもあります。
ベトナムでは、キャリアアップのための転職は前向きに捉えられます。より良い条件、より高い給与、よりスキルが身につく環境を求めて転職することは、むしろ向上心の表れとされます。
⑧上下関係と意思決定
日本では、年功序列が重視され、年齢や勤続年数が昇進に影響します。会議では上司の意見が尊重され、部下は意見を控えめに述べることが多いです。
ベトナムでも年上を敬う文化はありますが、実力主義の傾向が強く、若くても能力があれば評価されます。会議では、立場に関係なく意見を述べることが奨励されます。
⑨ビジネスマナーの違い
日本では、名刺交換は厳格な作法があり、両手で受け取り、丁寧に扱うことが求められます。ベトナムでも名刺交換は行われますが、日本ほど形式的ではありません。
名刺交換
服装
日本のビジネスシーンでは、スーツ着用が基本です。ベトナムでは、業種や企業文化によりますが、比較的カジュアルな服装が許容されることも多いです。
挨拶
日本では、お辞儀が一般的です。ベトナムでは、握手が一般的で、親しい間柄では軽く肩を叩くこともあります。
文化理解がベトナム語学習を加速させる理由
言葉の裏にある文化背景を知ると、表現が腹落ちする
ベトナム語で「ご飯食べた?(Ăn cơm chưa?/アンコムチュア?)」は、単なる質問ではなく挨拶代わりです。これは、食事を何よりも大切にするベトナムの文化から生まれた表現。この背景を知っていれば、「はい、食べました(Ăn rồi/アン ロイ)」と自然に返せるようになります。
文化を知ることで、言葉が「暗記するもの」から「使いたくなるもの」に変わるのです。
ベトナム人とのコミュニケーションで使える実践フレーズ
日常会話で使えるフレーズ
- Xin chào!(シン チャオ)= こんにちは
- Cảm ơn anh/chị(カム オン アイン/チ)= ありがとうございます
- Không sao đâu(コン サオ ダウ)= 大丈夫です
- Hôm nay thế nào?(ホム ナイ テー ナオ)= 今日はどうでしたか?
職場で使えるフレーズ
- Chúng ta bắt đầu nhé(チュン タ バッ ダウ ニェー)= 始めましょう
- Anh/Chị hiểu chưa?(アイン/チ ヒウ チュア)= わかりましたか?
- Làm tốt lắm!(ラム トット ラム)= よくできました!
- Cố gắng lên!(コー ガン レン)= 頑張って!
これらのフレーズを使うとき、文化的な背景を意識すると、より自然に伝わります。
挫折しないベトナム語学習のコツ
語学学習で最も難しいのは、「続けること」です。しかし、文化への興味が学習の原動力になると、継続率は大きく変わります。
1. 興味のある文化テーマから始める
料理が好きなら→ベトナム料理のレシピ動画を見る
音楽が好きなら→ベトナムのポップスを聴く
歴史が好きなら→ベトナムの歴史や伝統文化を調べる
2. 小さな成功体験を積み重ねる
「ベトナム人の同僚に”おはよう”と言えた」「カフェで注文できた」といった小さな成功体験が、学習を続ける力になります。
3. 文化理解と語学学習をセットにする
たとえば、「家族観」について学んだら、家族に関する単語やフレーズを一緒に覚えます。文化的な背景とセットで学ぶことで、記憶に定着しやすくなります。
4. 実際に使う機会を作る
学んだことは、すぐに使ってみましょう。職場のベトナム人スタッフに話しかける、ベトナム料理店で注文する、SNSでベトナム人と交流するなど、実践の場を持つことが上達の近道です。
ベトナム文化をもっと深く知りたい方へ
ベトナム文化を体験できる場所・イベント
日本にいながらでも、ベトナム文化に触れる機会は意外とたくさんあります。
ベトナムフェスティバル
毎年、東京や大阪などで開催される「ベトナムフェスティバル」では、本場のベトナム料理、伝統音楽、アオザイのファッションショーなどが楽しめます。
ベトナム料理レストラン
全国各地にあるベトナム料理店では、フォーやバインミー、生春巻きなどを味わえます。店員さんがベトナム人であることも多く、簡単な挨拶や注文をベトナム語で試してみると、実践的な会話練習になります。
オンライン文化イベント
最近では、オンラインでベトナムの文化講座や料理教室が開催されています。自宅にいながら、ベトナム人講師から直接学べるのが魅力です。
35言語対応だからこそ提供できる、本格的なベトナム語学習
「言語のデパート」LaLa GLOBAL LANGUAGEは、世界35言語に対応するオンライン語学スクールとして、多様な言語学習のノウハウを蓄積してきました。
ネイティブ講師による実践的なレッスン
ベトナム出身の講師が、現地で実際に使われている自然な表現を教えます。教科書には載っていない、生きたベトナム語を学べるのが強みです。
文化理解を重視したカリキュラム
単なる語学レッスンではなく、ベトナムの文化、習慣、価値観を学びながら言葉を身につけるカリキュラムを提供しています。
個人のニーズに合わせたカスタマイズ
「職場で使いたい」「旅行で使いたい」「ベトナム人の友人と深く話したい」など、一人ひとりの目的に合わせてレッスン内容をカスタマイズできます。
オンラインで全国どこからでも受講可能
地方在住の方、忙しい方でも、自宅や職場から気軽に受講できます。通学の時間がないから、学習時間を最大限に活用できます。
法人向け研修にも対応
企業のベトナム人スタッフとのコミュニケーション向上、海外赴任前の研修など、法人のニーズにも柔軟に対応しています。
まとめ:文化の違いを楽しみながら、ベトナム語にチャレンジしよう
ここまで、ベトナムと日本の文化の違い、そしてその違いを理解することがベトナム語学習にどれほど役立つかをお伝えしてきました。
ベトナムと日本の文化の違い9選おさらい
- 時間感覚:日本の時間厳守 vs ベトナムの柔軟性
- 食文化:個食 vs 共食、食事マナーの違い
- 家族観:核家族化した日本 vs 家族中心のベトナム
- コミュニケーション:間接的な日本 vs 直接的なベトナム
- お金の使い方:貯蓄重視の日本 vs 家族への送金文化
- 働き方:長時間労働の日本 vs 家族優先のベトナム
- 転職観:終身雇用 vs キャリアアップ志向
- 上下関係:年功序列 vs 実力主義
- ビジネスマナー:形式重視の日本 vs 柔軟なベトナム
これらの違いは、どちらが良い悪いではありません。それぞれの文化には、長い歴史の中で培われた価値観と知恵があります。
違いを知ることで広がる、新しいコミュニケーションの世界
文化の違いを知ることは、相手を理解し、尊重することの第一歩です。言葉を学ぶことは、新しい世界の扉を開くこと。ベトナム語ができるようになれば、ベトナム人の同僚、友人、家族と、もっと深くつながれます。
今日から始められる、ベトナム文化・言語学習の第一歩
今日から始められる小さな一歩:
- ベトナム人の同僚に「Xin chào!/シン チャオ(こんにちは)」と声をかけてみる
- ベトナム料理店で「Cảm ơn!/カム オン(ありがとう)」と言ってみる
- ベトナムの文化や歴史について調べてみる
そして、本格的に学びたいと思ったら、「言語のデパート」LaLa GLOBAL LANGUAGE(オンライン語学スクール)にご相談ください。あなたの目的やペースに合わせた学習プランを一緒に考えます。
まずは体験レッスン(50分1,100円)から。「こんなことを学びたい」「こんな場面で使いたい」といったご希望をお聞かせください。ベトナム語学習の第一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。
文化の違いを楽しみながら、新しい言葉の世界へ。あなたのチャレンジを、LaLa GLOBAL LANGUAGEは全力でサポートします。
