スペインと日本の文化の違いを知ると、語学学習が10倍楽しくなる理由

スペイン語を勉強していて、「文法は理解できるのに、ネイティブとの会話がしっくりこない」と感じたことはありませんか?それは、言葉の背景にある文化を知らないことが原因かもしれません。

スペイン語の「Mañana/マニャーナ(明日)」には、日本語の「明日」とは異なる「急がない、焦らない」という価値観が込められています。こうした文化の違いを理解することで、語学学習は単なる暗記作業から、人と人とのつながりを深める楽しい体験へと変わります。

この記事では、スペインと日本の文化の違いを、日常生活、コミュニケーション、食文化、言語表現の観点から解説します。文化背景を理解することで、あなたのスペイン語はもっと自然に、もっと深みのあるものになるはずです。

文化理解が語学上達の近道になる理由

語学学習において、文法や単語の暗記だけでは限界があります。言葉は単なる記号ではなく、その国の歴史、価値観、生活習慣が凝縮されたコミュニケーションツールだからです。

例えば、スペイン語の挨拶「¿Qué tal?/ ケ タル(調子どう?)」に対して、日本人は「Bien, gracias/ビエン グラシアス(元気です)」と短く答えがちです。しかしスペイン人は、その日の出来事を数分かけて話すのが一般的です。これは、スペインでは挨拶が形式ではなく、本当に相手の状況を知りたいという文化的背景があるためです。

文化を理解することで得られるメリットは3つあります。

言葉の真の意味が分かる
表面的な訳ではなく、その言葉に込められた感情やニュアンスが理解できます。例えば「Lo siento/ロ シエント」と「Perdón/ペルドン」の使い分けも、文化的な距離感を知ることで自然に身につきます。

誤解やトラブルを防げる
スペインの「時間に対するおおらかさ」を知らないと、待ち合わせの10分遅刻を「失礼だ」と感じてしまうかもしれません。しかしスペインでは、10分程度の遅れは許容範囲内という文化があります。

学習のモチベーションが維持できる
文化を知ることで、「この国の人たちと本当につながりたい」という気持ちが強くなります。スペインの祭りや料理、人々の暮らしを知る方が、学習意欲は自然と高まるものです。

言葉と文化は切り離せない関係

スペイン語には「Sobremesa/ソブレメサ」という独特の単語があります。これは「食後もテーブルについて会話を楽しむ時間」を指す言葉で、日本語には該当する単語がありません。スペインでは食事の後に1〜2時間かけて会話を楽しむことが文化として根付いており、それを表す専用の言葉が生まれたのです。

また、スペインはカトリック文化が根付いており、家族をとても大切にする社会です。「Familia(家族)」という言葉の重みは日本以上に大きく、週末は必ず家族と過ごすという習慣があります。

日本の「察する文化」とスペインの「伝える文化」の違いも、言語に大きく影響しています。日本語では「大丈夫です」が文脈によって異なる意味を持ちますが、スペイン語では感情をストレートに表現することが求められます。「No me gusta/ノ メ グスタ(好きじゃない)」とはっきり言うことが、むしろ誠実だと考えられているのです。

【日常生活編】スペインと日本で驚くほど違う5つの習慣

スペインに到着して最初に驚くのが、日常生活のリズムの違いです。ここでは、スペインで暮らすように感じられる習慣を、文化的背景とともにご紹介します。

食事時間が3時間ずれるスペインの1日のリズム

スペインの食事時間は日本より3時間ほど遅く設定されています。

スペインの典型的な食事時間:

  • 朝食: 7:00〜10:00 コーヒーとトーストなど軽めの食事
  • 昼食: 14:00〜16:00 1日のメインの食事で2〜3時間かけて食べる
  • 夕食: 21:00〜23:00 比較的軽めだが、家族や友人と会話を楽しむ

この時間のずれは、スペインの気候と歴史に深く関係しています。夏の日照時間が長く、夜9時でもまだ明るいため、涼しくなってから夕食を取るという生活スタイルが定着したのです。

スペイン語には「Madrugada/マドルガーダ」という言葉があり、これは「深夜0時から明け方」を指します。夜型の生活が一般的で、友人との食事が深夜まで続くことも珍しくありません。

語学学習への活かし方:
「¿A qué hora comemos?/ア ケ オラ コメモス(何時にご飯を食べる?)」と聞かれたとき、「A las dos/ ア ラス ドス」と答えると昼食の14時を指すことを知っていれば、失敗を防げます。文化的なギャップを理解しておくことで、より自然なコミュニケーションが可能になります。

昼寝文化「シエスタ」の真実と現代事情

シエスタは、スペインの暑い気候に適応するために生まれた習慣です。特に南部では、夏の昼間は気温が40度を超えることもあり、14時から17時頃まで店を閉め、家に帰って休息を取る文化が根付きました。

ただし、現代のマドリードやバルセロナなどの大都市では、グローバル化の影響で多くの企業が昼休みを1時間程度に短縮し、夕方18時頃に退社する「連続勤務」を採用するようになりました。一方で、地方の小さな町や家族経営の店では、今でもシエスタの習慣が残っています。

シエスタは「仕事よりも生活の質を大切にする」というスペインの価値観を表しています。日本では「休むことは怠けること」と捉えられがちですが、スペインでは「しっかり休むことで、より良い仕事ができる」と考えられています。

挨拶は「2回のキス」が基本!距離感の違い

スペインでは、初対面でも頬と頬を合わせて「チュッ、チュッ」と音を立てる「ベソス」が一般的です。まず右頬から合わせ、次に左頬を合わせます。実際に唇をつけるのではなく、頬を軽く触れ合わせて音を立てます。

日本では、初対面の人とは1メートル程度の距離を保ち、お辞儀で挨拶するのが一般的です。一方、スペインでは身体的な接触がコミュニケーションの一部です。会話中に肩や腕に軽く触れることも珍しくなく、これは親しみや信頼の表現と捉えられています。

文化的な違いに戸惑う場合は、無理にベソスをする必要はありません。手を差し出して握手を求めれば、相手も理解してくれます。

公共の場でのマナー意識の違い

日本とスペインでは、公共の場でのマナーに対する考え方が大きく異なります。日本では「周囲に迷惑をかけない」ことが最優先されますが、スペインでは「自分らしく振る舞う」ことが尊重されます。

電車内での会話:
日本の電車内は静かですが、スペインでは電車内でも普通に会話をし、時には電話で話すこともあります。これは「公共の場でも自分を抑える必要はない」という文化的価値観の表れです。

時間に対する感覚:
日本では約束の時間の5分前に到着することが礼儀とされていますが、スペインでは10〜15分程度の遅れは許容範囲内です。これは「Mañana/マニャーナ)」という言葉に象徴される、「焦らない、急がない」という価値観が根底にあるためです。

列の並び方:
日本では整然と列を作って並ぶのが当たり前ですが、スペインでは列の概念が曖昧なことがあります。小さな店やカフェでは、「誰が先に来たか」を口頭で確認し合いながら順番を守ります。「¿Quién es el último?/キエン エス エル ウルティモ?(最後尾の人は誰ですか?)」と尋ねることで、自分の順番を把握するのです。

【コミュニケーション編】スペイン人との会話で知っておきたい文化の特徴

言葉を学ぶ上で最も重要なのが、コミュニケーションスタイルの違いを理解することです。スペインと日本では、会話の仕方、感情の表現方法、人間関係の築き方が大きく異なります。

「ストレートな表現」vs「婉曲表現」の違い

日本の「察する文化」とスペインの「伝える文化」は、コミュニケーションの根幹に関わる重要なポイントです。

日本の婉曲表現:
日本では、相手を傷つけないよう、また和を保つために、間接的な表現が好まれます。「ちょっと難しいかもしれません」は「できません」を意味し、「検討させていただきます」は「断ります」を意味します。

スペインのストレートな表現:
スペインでは、自分の意見や感情をはっきり伝えることが、むしろ誠実で信頼できる態度とされています。「No me gusta/ノ メ グスタ(好きじゃない)」「No estoy de acuerdo/ノ エストイ デ アクエルド(賛成できない)」と率直に述べることが尊重されます。

曖昧な返事をすると、かえって「本当はどう思っているのか分からない」と不信感を持たれることがあります。

実践例:
日本のレストランで「お水をもう一杯いただけますか?」と遠慮がちに頼むところを、スペインでは「Más agua, por favor/マス アグア ポル ファボール(もっと水をください、お願いします)」と直接的に伝えます。これは命令ではなく、必要なことを明確に伝える自然な表現です。

語学学習への活かし方:
スペイン語を話すときは、日本語の婉曲表現をそのまま訳すのではなく、自分の意見をはっきり伝える練習をしましょう。「Creo que…/クレオ ケ…(私は〜だと思う)」「En mi opinión…/エン ミ オピニオン…(私の意見では)」といったフレーズを使って、自分の考えを明確に表現することが、スペイン語らしいコミュニケーションの第一歩です。

ジェスチャーと声のボリュームで伝わる情熱

スペイン人との会話では、言葉以上に豊かなジェスチャーと、日本人の感覚では「大きすぎる」と感じる声のボリュームに驚くかもしれません。

スペイン特有のジェスチャー:

  • 指を集めて上下に動かす: 「何を言っているの?」という疑問を表す
  • 手のひらを下に向けて左右に振る: 「たくさんある」という意味
  • 人差し指で下まぶたを引っ張る: 「注意して」という警告
  • 親指と人差し指をこすり合わせる: 「お金」を意味する

声のボリュームと感情表現:
日本では公共の場で大きな声を出すことは控えめにされますが、スペインでは声の大きさが感情の豊かさや話題への興味の表れとされています。レストランやカフェで隣のテーブルの会話が聞こえてくるのは日常茶飯事で、これは「活気がある」と肯定的に捉えられます。

語学学習への活かし方:
スペイン語を学ぶときは、言葉だけでなく、ジェスチャーや声のトーンも一緒に練習しましょう。ネイティブスピーカーの動画を見て、どんな場面でどんなジェスチャーを使っているかを観察することが効果的です。

家族・友人との関係性の深さ

スペイン文化を理解する上で欠かせないのが、家族や友人との関係性の深さです。日本とは比較にならないほど、人間関係に時間とエネルギーを注ぐ文化があります。

家族第一の価値観:
スペインでは家族は人生の中心です。週末は必ず家族と過ごし、日曜日の昼食は三世代が集まって数時間かけて食事をすることが一般的です。成人しても親と同居することが珍しくなく、30代で実家暮らしでも「自立していない」と見られることはありません。

家族の記念日や誕生日は非常に重要視され、仕事よりも優先されます。「明日は母の誕生日だから早く帰る」と言うことは、当然の権利として認められています。

友人関係の深さ:
スペインでは、友人との時間も非常に大切にされます。「Quedar/ケダール(会う約束をする)」という動詞は、スペイン人の生活に欠かせない言葉です。日本では「忙しい」を理由に友人との約束を断ることがありますが、スペインでは「忙しいからこそ、友人と会ってリフレッシュする」という考え方が一般的です。

時間の使い方の優先順位:
スペイン人の時間の使い方は、①家族、②友人、③仕事、④個人の時間という優先順位が見えてきます。これは日本の「仕事第一」という価値観とは大きく異なります。スペインでは、「仕事のために人生があるのではなく、人生のために仕事がある」と考えられているのです。

ビジネスシーンでの文化の違い

スペインのビジネス文化は、日本とは大きく異なります。

会議のスタイル:
日本の会議は事前に資料を配布し、議論の方向性を決めておくことが多いですが、スペインでは会議中に活発な議論が交わされ、その場で意見が変わることも珍しくありません。全員が自由に発言し、時には複数の人が同時に話すこともあります。

意思決定のプロセス:
日本では根回しや合意形成に時間をかけますが、スペインではトップダウンで迅速に決定することが多くあります。ただし、決定後の実行段階では柔軟性があり、状況に応じて変更することも許容されます。

名刺交換とコミュニケーション:
日本のような厳格な名刺交換の儀式はありません。名刺は情報交換の手段として気軽に扱われます。また、ビジネスの場でも、まずは雑談から入り、人間関係を築いてから本題に入ることが一般的です。

【食文化編】スペインと日本の「食」にまつわる違い

食文化は、その国の価値観や生活様式を最も色濃く反映する分野です。スペインと日本の食文化を比較することで、両国の文化の違いがより深く理解できます。

オリーブオイル vs 醤油・だし|調味料文化の違い

スペインのオリーブオイル文化:
スペインはオリーブオイルの世界最大の生産国で、料理の基本はオリーブオイルです。サラダ、パスタ、揚げ物、パンにつけるなど、あらゆる場面で使われます。スペインの家庭には必ず数種類のオリーブオイルがあり、用途によって使い分けます。

日本の醤油・だし文化:
日本料理の基本は醤油とだしです。昆布、鰹節、煮干しなどから取っただしが、料理の土台となります。醤油も濃口、薄口、たまりなど、料理によって使い分けられます。

この違いは、地理的・歴史的背景に根ざしています。地中海沿岸のスペインではオリーブが豊富に採れ、島国の日本では海産物が豊富でした。

タパス文化と日本の居酒屋文化

スペインのタパス文化:
タパスは小皿料理の総称で、友人と集まってバルを何軒もはしごしながら、少しずつ色々な料理を楽しむスタイルです。1軒のバルに長居するのではなく、2〜3品食べたら次のバルへ移動します。

日本の居酒屋文化:
日本の居酒屋は、1つの店に腰を据えて、時間をかけて飲食を楽しむスタイルです。コース料理や飲み放題など、1軒で完結することが多いのが特徴です。

どちらも「食を通じたコミュニケーション」を重視する点では共通していますが、その楽しみ方には文化的な違いが表れています。

パンとお米、主食への考え方の違い

スペインのパン文化:
スペインでは、パンは食事に欠かせない存在です。レストランでは注文しなくても自動的にパンが提供され、料理のソースをパンにつけて食べる「モハール」は一般的な食べ方です。

日本のお米文化:
日本では、お米が主食の中心です。炊き立てのご飯をそのまま味わうことが基本で、おかずとのバランスを重視します。お米の銘柄や炊き方にこだわる文化があります。

食事は「コミュニケーションの時間」という価値観

スペインでは、食事は単なる栄養補給ではなく、家族や友人とのコミュニケーションの時間です。「Sobremesa/ソブレメサ」という言葉が象徴するように、食後もテーブルについて会話を楽しむことが文化として根付いています。

日本でも食事を通じたコミュニケーションは重視されますが、スペインほど長時間テーブルについて会話することは一般的ではありません。この違いは、「効率」を重視する日本と、「人間関係」を重視するスペインの価値観の違いを表しています。

【言語・表現編】スペイン語と日本語で異なる言葉の特徴

スペインと日本の文化の違いは、言語そのものにも深く反映されています。言葉の特徴を知ることで、語学学習がより立体的に、そして楽しくなります。

地方公用語が共存するスペインの言語事情

スペインには、カスティーリャ語(標準スペイン語)のほかに、地方公用語が3つあります。

4つの公用語:

  • カタルーニャ語: バルセロナを含むカタルーニャ州で約900万人が使用
  • バスク語: バスク地方で約75万人が使用。ヨーロッパの他の言語とは系統が異なる孤立した言語
  • ガリシア語: スペイン北西部で約240万人が使用。ポルトガル語と近い関係

これらの地方言語は単なる「方言」ではなく、学校教育、公的文書、道路標識など、日常生活のあらゆる場面で使われている正式な公用語です。

言語と地域アイデンティティ:
バルセロナに住む人々の多くは、自分たちを「スペイン人」というより「カタルーニャ人」と考えています。カタルーニャ語は彼らのアイデンティティの核であり、家庭内や友人同士の会話ではカタルーニャ語を使うことが一般的です。

語学学習への活かし方:
スペイン語を学ぶときは、どの地域に興味があるかを考えてみましょう。バルセロナに行く予定なら、「Gràcies/グラシアス(ありがとう)」などの基本的なカタルーニャ語の挨拶を覚えておくと、現地の人との距離がぐっと縮まります。

敬語表現の違い|TúとUstedの使い分け

スペイン語には、「Tú/トゥ(親しい間柄で使う)」と「Usted/ウステ(敬意を示す)」という2つの「あなた」があります。

基本的な使い分け:

  • /トゥ: 友人、家族、同僚、同年代の人に使う
  • Usted/ウステ: 初対面の人、年上の人、ビジネスシーンで使う

この使い分けは動詞の活用形も変わります。例えば「hablar/アブラール(話す)」の場合、「Tú hablas」「Usted habla」となります。

現代スペインの傾向:
近年、スペインではTúを使う範囲が広がっています。以前は年上の人や上司にはUstedを使うのが一般的でしたが、今では職場でもTúで話すことが増えています。初対面でも「Tuteémonos/トゥテエモーノス(お互いで話そう)」と提案されることがよくあります。

日本語の敬語は尊敬語・謙譲語・丁寧語という3つの体系があり、動詞そのものが変化しますが、スペイン語の敬語はTúとUstedの使い分けを覚えれば、基本的な敬語表現はマスターできます。

数字・日付表記の違い

スペインと日本では、数字や日付の表記方法が異なります。

数字の表記:

  • 日本: 1,000(千) / 3.14(円周率)
  • スペイン: 1.000(千) / 3,14(円周率)

スペインでは千の位の区切りにピリオドを使い、小数点にカンマを使います。スーパーで「2,50€」と書かれていたら、「2ユーロ50セント」という意味です。

日付の表記:

  • 日本: 2025年3月15日(年/月/日)
  • スペイン: 15/03/2025(日/月/年)

スペインでは、日が最初に来て、次に月、最後に年という順序です。これもヨーロッパで一般的な表記法です。

語学学習への活かし方:
数字を声に出して読む練習をするときは、実際のスペイン式表記を見ながら行うと、より実践的なスキルが身につきます。

ジョークとユーモアの文化的背景

スペイン人は、日常会話の中にジョークを織り交ぜることが大好きです。スペインのユーモアの特徴は、自虐的で、皮肉が効いていて、時に大げさな表現を使うことです。

料理を失敗したときに「Soy un desastre en la cocina(私は料理に関してはダメダメです)」と大げさに言って笑いを取る。これは自己卑下ではなく、失敗を軽やかに受け止める姿勢の表れです。

日本のユーモアは比較的控えめで、言葉遊びや状況の面白さを楽しむことが多いですが、スペインでは友人同士であれば、かなり辛辣な冗談も許されます。これは親しさの表現であり、本気で侮辱しているわけではありません。

語学学習への活かし方:
スペイン語のジョークを理解できるようになることは、語学力の大きなマイルストーンです。スペインのコメディ番組やYouTubeのコメディ動画を字幕付きで見ることで、どんな場面で、どんな言い回しが笑いになるのかが分かってきます。

【実践編】文化の違いを知って現地で役立つシーン別対応ガイド

文化の違いを知識として理解することも大切ですが、実際に現地で活かせなければ意味がありません。ここでは、スペインを訪れたときに役立つ実践的なアドバイスをご紹介します。

初めてのスペイン訪問で戸惑わないための準備

空港到着後の注意点:
空港の両替所はレートが悪いことが多いので、最低限の現金だけ両替し、残りは市内のATMでキャッシングするのがお得です。スペインではクレジットカードが広く使えますが、小さなバルや市場では現金のみのこともあります。

ホテルチェックイン:
スペインのホテルでは、エレベーターの階数表示が日本と異なります。日本の1階は「Planta Baja(PB)/プランタ バッハ」、2階が「Primer Piso(1)/プリメール ピソ」となります。部屋番号が「205」なら、日本でいう3階にあることになります

時間感覚への対応:
昼食は14:00〜16:00頃、夕食は21:00〜23:00頃が一般的です。20:00前にレストランに行くと観光客ばかりかもしれません。最初の数日は、この時間感覚に慣れるまで少し疲れるかもしれませんが、無理せず自分のペースで調整していきましょう。

安全対策:
観光地ではスリや置き引きが多発しています。貴重品は分散して持ち、リュックは前に抱え、カフェでスマホをテーブルに置きっぱなしにしないようにしましょう。

レストラン・買い物で使える実践フレーズ

レストランでの基本フレーズ:

  • 入店時: 「¿Hay mesa para dos?/アイ メサ パラ ドス?(2人席はありますか?)」
  • 着席後: 「¿Me trae la carta, por favor?/メ トライェ ラ カルタ ポル ファボール(メニューをください)」
  • 注文時: 「Quiero [料理名], por favor/キエロ [料理名], ポル・ファボール」([料理名]をください)
  • 会計時: 「La cuenta, por favor/ラ クエンタ ポルファボール(お会計お願いします)」

買い物で使えるフレーズ:

  • 「¿Cuánto cuesta?/クアント クエスタ?(いくらですか?)」
  • 「¿Puedo probarlo?/プエド プロバルロ?(試着できますか?)」
  • 「Estoy solo mirando/エストイ ソロ ミランド(見ているだけです)」

完璧な発音でなくても、伝えようとする姿勢が大切です。

トラブル回避!知っておきたい文化的タブー

避けるべき話題:

  • カタルーニャの独立問題は非常にデリケート
  • 闘牛への意見は賛否が分かれる
  • 個人の収入や財産はプライベートな話題

やってはいけないジェスチャー:
人を呼ぶときに手のひらを下に向けて招くのは、動物を呼ぶときの仕草とされ失礼です。人を呼ぶときは、手のひらを上に向けて、指を手前に動かします。

食事のマナー:
パンは手でちぎって食べ、音を立てて食べることはマナー違反です。食事中にスマホをいじることも、一緒にいる人への失礼にあたります。

チップの習慣:
スペインではチップは義務ではありませんが、良いサービスを受けたときに感謝の気持ちとして料金の5〜10%程度を残すことがあります。

スペイン人の友人を作るコミュニケーション術

スペイン人と友人関係を築くには、オープンで積極的なコミュニケーションが鍵です。

積極的に話しかける:
スペイン人はフレンドリーで、初対面の人とも気軽に会話を楽しみます。カフェやバルで隣の席の人と会話が始まることも珍しくありません。「¿De dónde eres?/デ ドンデ エレス?(どこから来たの?)」という質問から会話が広がります。

食事や飲みの誘いを受け入れる:
スペインでは、食事や飲みに誘うことが友情の証です。誘いを受けたら、できるだけ参加しましょう。「Quedar/ケダール(会う約束をする)」という言葉は、スペイン人の生活に欠かせないものです。

SNSでつながる:
スペイン人はSNSをよく使います。FacebookやInstagramで友達になることで、日常的なコミュニケーションが続きます。

文化への興味を示す:
スペインの文化、料理、音楽、スポーツに興味を持ち、質問することで、会話が弾みます。サッカーの話題は特に盛り上がります。

間違いを恐れない:
スペイン語を間違えても、スペイン人は優しく訂正してくれます。完璧を目指すより、コミュニケーションを楽しむ姿勢が大切です。

文化の違いを楽しみながらスペイン語を学ぶ、あなたへ

文化理解で語学学習のモチベーションが続く理由

文化を知ることで、「この国の人たちと本当につながりたい」という気持ちが強くなります。単語帳を眺めるより、スペインの祭りや料理、人々の暮らしを知る方が、学習意欲は自然と高まります。

言語は文化と切り離せません。その国の気候、歴史、宗教、社会構造が、言葉の一つひとつに反映されています。文化を知ることは、言葉を知ること以上に、人と人とのつながりを深めてくれます。

「意外とやれるかも」と思えるスペイン語学習の始め方

スペイン語学習を始めるなら、まずは日常会話でよく使うフレーズから覚えましょう。「Hola/オラ(こんにちは)」「Gracias/グラシアス(ありがとう)」「Por favor/ポル ファボール(お願いします)」といった基本的な表現から始めて、徐々に語彙を増やしていきます。

文法は完璧を目指さず、まずは「伝わる」ことを優先しましょう。スペイン人は、外国人がスペイン語を話そうとする姿勢を歓迎してくれます。

文化理解からあなた専用の学びへ。LaLaだから実現できるスペイン語の学習スタイル

語学学習にひとつの正解はありません。 大切なのは、あなた自身に合った方法で続けていくことです。

これまでお伝えしてきたように、スペイン語は言葉そのものだけでなく、人との距離感、感情の表し方、会話のテンポといった文化や国民性と深く結びついた言語です。

だからこそ、学び方も一人ひとり違っていいのです。オンラインレッスンで体系的に学ぶ人もいれば、語学アプリでスキマ時間を活用する人、スペイン映画やドラマを通して感覚を磨く人、言語交換パートナーとの会話から実践力を伸ばす人もいます。

LaLa GLOBAL LANGUAGE(オンライン語学スクール)では、世界35言語に対応しているからこそ、こうした多様な学習スタイルを前提にしたサポートが可能です。言語ごとの特性や文化背景を理解した講師が、あなたの目的・性格・生活リズムに合わせて、「続けられる学び」を一緒に設計します。

文化の違いを楽しみながらスペイン語に触れ続けることで、あなたの言葉は、より自然に、より深みのあるものになっていくはずです。

「スペインの人々と心から通じ合うコミュニケーションを目指して。」
その一歩を、LaLa GLOBAL LANGUAGEと一緒に踏み出してみませんか。