グローバル化が進む現場で、外国籍スタッフとの協働が日常になっています。言葉の壁を越えて信頼関係を築くには、語学力だけでなく「伝わるコミュニケーション力」が欠かせません。本記事では、チームの連携を深めるための語学トレーニングのポイントを、現場での実践例とともにご紹介します。
なぜ今、「外国籍スタッフとの協働力」が求められているのか
現場の多国籍化が進む日本の企業
日本の職場環境は、この10年で大きく変わりました。製造業では技能実習生として、介護業界では特定技能制度を活用して、建設現場やサービス業でも、外国籍スタッフの存在が日常になっています。
しかし現場では、言葉の壁が思わぬトラブルを生んでいます。作業指示が正確に伝わらず、安全確認に時間がかかる。報告や相談のタイミングがずれて、小さなミスが重なっていく。「伝わっているだろう」という思い込みが、チーム全体のパフォーマンスを下げてしまうことも少なくありません。
言葉が通じないことで生まれるのは、単なる業務上の不便だけではありません。外国籍スタッフが孤立感や疎外感を抱き、モチベーションが下がり、早期離職につながるケースも増えています。日本人スタッフ側も、どう声をかければいいのか分からず、距離を置いてしまう。こうした悪循環を断ち切るためには、日本人側が積極的に語学力を身につけ、歩み寄る姿勢が求められているのです。
共通言語としての英語と、相手の母国語を学ぶ意義
「外国籍スタッフとのコミュニケーション」というと、すぐに英語を思い浮かべる方も多いでしょう。確かに英語は国際共通語として重要です。しかし、実際の現場では、ベトナム語、ミャンマー語、ネパール語、インドネシア語など、相手の母国語で挨拶や簡単な指示ができるだけで、信頼関係は大きく変わります。
「おはよう」を相手の言葉で伝えられたとき。「ありがとう」を母国語で返されたとき。言葉の壁が一気に低くなり、心の距離がぐっと縮まります。専門用語や複雑な説明は英語や日本語で補いながら、日常の声かけは相手の言語で行う。この「ハイブリッド型コミュニケーション」が、現場での信頼構築に大きな効果を発揮します。
同時に、相手の母国の文化や価値観を理解する姿勢も大切です。挨拶の仕方、時間の感覚、仕事の進め方。こうした違いを知ることで、お互いの行動の背景が見えてきます。語学トレーニングに異文化理解の視点を加えることが、信頼関係を築く第一歩になります。
語学トレーニングが生む3つの効果
ミスコミュニケーションの減少
語学トレーニングの最も直接的な効果は、指示や報告の精度が上がることです。
たとえば製造現場で「ここを確認してください」と日本語で伝えても、相手がどこまで理解しているか分からない。しかし「Check this part(この部分をチェックして)」と英語で補足したり、ベトナム語で「Kiểm tra phần này(キエムチャ・ファン・ナイ)」と伝えられれば、相手の理解度が目に見えて変わります。単に「はい」と返事をもらうだけでなく、「なぜそうするのか」を説明し合える関係をつくることが、作業の安全性と効率を大きく高めます。
接客業でも同じです。お客様からの質問を外国籍スタッフが受けたとき、日本人スタッフが英語や相手の母国語でサポートできれば、スムーズな対応が可能になります。言葉に詰まることが減り、チーム全体の接客品質が向上します。それがスタッフ自身の自信にもつながっていきます。
チームの信頼関係が深まる
言葉が通じることで生まれるのは、業務上の効率だけではありません。雑談や何気ない会話が増え、人間関係が深まっていきます。
「週末は何をしていたの?」「体調は大丈夫?」こうした日常的な声かけが、相手の言語や英語でできるようになると、職場の空気が変わります。外国籍スタッフが安心して働ける環境が整い、定着率も大きく改善します。
また、困ったときに相談しやすい関係が築けることで、小さな問題が大きくなる前に対処できるようになります。語学トレーニングは、コミュニケーションの「量」と「質」の両方を高める投資なのです。
多様性を活かす組織文化の醸成
外国籍スタッフとのコミュニケーションが円滑になると、職場には新しい風が吹き始めます。
国籍に関係なく、誰もが意見を出し合える環境。異なる価値観や視点が交わることで、これまで気づかなかった改善点が見えてくることもあります。多様性は単なる理想ではなく、イノベーションを生む現実的な力になります。
「一緒に働く仲間」として尊重し合える関係が、組織全体の成長につながっていきます。
現場で使える語学力をどう身につけるか
教材よりも「実務に即したトレーニング」を
語学トレーニングと聞くと、教科書や文法ドリルを思い浮かべるかもしれません。しかし現場で本当に必要なのは、今すぐ使えるフレーズと表現です。
接客業なら「May I help you?(いらっしゃいませ)」「Just a moment, please.(少々お待ちください)」といった定型表現から、イレギュラーな対応まで。製造業なら「Please check this(ここを確認してください)」「Report if there’s a problem(異常があれば報告してください)」といった安全管理の言葉。医療や介護なら、患者さんやご利用者との会話で使う丁寧な表現。
業種や職種によって必要な言葉は大きく異なります。一般的な英会話教室ではなく、現場の実態に合わせた必要な言語でのトレーニングこそが、即戦力を育てます。
短期集中と継続のバランスが鍵
語学の習得には時間がかかります。しかし現場は待ってくれません。そこで効果的なのが、短期集中研修とフォローアップを組み合わせた学習設計です。
最初の1〜2か月で基本的な表現を集中的に学び、その後は週1回のフォローアップで定着を図る。実際に現場で使ってみた経験を持ち寄り、講師と一緒に振り返る。このサイクルが、確実な成長を生み出します。
継続的に会話の機会を設けることで、語学力は着実に伸びていきます。学びを日常に溶け込ませることが、長期的な成果につながります。
LaLa GLOBAL LANGUAGEの「カスタム語学研修」
業務に直結する”現場型”プログラム
LaLa GLOBAL LANGUAGEの法人向けカスタム語学研修は、決まったカリキュラムから選ぶのではなく、貴社の課題とニーズをヒアリングしたうえで、ゼロからプログラムを設計します。
製造現場なら、安全管理や品質管理に関する英語表現を。接客業なら、お客様対応に必要なフレーズを。介護現場なら、ご利用者とのコミュニケーションに使う丁寧な言葉を。それぞれの業種に合わせた実践的な内容を、実務の流れに沿って学べる構成になっています。
教材も、貴社の業務内容に合わせてカスタマイズが可能です。既存のマニュアルや業務フローを活用しながら、現場で本当に使える語学力を最短で習得できます。
35言語に対応、日本語堪能な外国人講師陣
LaLaの大きな特徴は、35言語に対応できる多様な講師陣です。英語はもちろん、ベトナム語、ミャンマー語、タイ語、ネパール語、インドネシア語など、技能実習生や特定技能で来日する方々の母国語にも幅広く対応しています。
すべての外国人講師は、日本語能力試験N2以上の資格を持っているか、それと同等の経験を持つプロフェッショナルです。官公庁での語学研修経験や、翻訳・通訳の実績を持つ講師も多数在籍しています。
日本の文化や働き方を理解している講師だからこそ、現場で起きやすい誤解やすれ違いを踏まえた、実践的な指導が可能です。日本人が外国語を学ぶ際の「つまずきポイント」を熟知しているため、効率的に学習を進められます。
オンライン完結・全国どこからでも導入可能
LaLaの法人研修は、すべてオンラインで完結します。Zoomを使ったレッスンなので、本社・支社・工場・店舗など、場所を問わず導入が可能です。
地方企業や中小企業でも、講師の移動コストを気にせず、質の高い語学研修を受けられます。柔軟なスケジュール設計により、夜間や週末、業務の合間など、貴社の働き方に合わせた実施が可能です。
また、必要に応じて補助金対応のカリキュラムにアレンジすることもできます。人材開発支援助成金などの制度を活用しながら、効率的に研修を導入できる体制を整えています。
導入事例と効果
D高齢者介護施設のケース
D施設では、フィリピン人スタッフが3人に1人の割合を占めています。英語を話せる日本人スタッフは半数以下で、介護現場では、とっさの判断や声かけが命を守る場面も多く、言葉の壁が現場運営の課題となっていました。
LaLaのカスタム研修では、日本人リーダーを対象に、現場で必要な英語フレーズ(例:「Please close the door」「Be careful」など)と、簡単なフィリピン語(タガログ語)表現「Isara ang pinto=ドアを閉めて・ Ingat ka=気をつけて」を組み合わせて指導。相手の理解を助けながら、安心して声をかけられる力を育てています。
受講を始めて1か月。リーダーたちは「Salamat(サラマット=ありがとう)」「magaling(マガリン=上手、素晴らしい)!」といった言葉を自然に交わせるようになり、チーム内の雰囲気も明るく変化しました。
「スタッフがフィリピン語で意思疎通ができるなんて、1か月前には想像できませんでした。思い切って『語学研修トライアル(50分×4回/11,000円)』に参加して本当によかったです。」(D施設 総務人事部担当)
受講者の声
LaLaの法人カスタム語学研修を受けた方々からは、こんな声が届いています。
「『あいさつ』が通じただけで一気に楽しくなりました! まだレッスンを始めたばかりですが、先日タイ料理店で試したら通じました。『次は現場でこう言いたい!』という気持ちがどんどん湧いてきます」(タイ赴任前研修・Marinさん)
「海外クライアントと話すのが怖くなくなりました! 先生が毎回『一緒にやってみよう』と背中を押してくれるので、挑戦が楽しくなります。次のミーティングでは、習ったフレーズをガンガン使ってみます!」(法人語学研修・Takayukiさん)
言葉が通じる喜びを実感し、次の挑戦へと向かう。そんなポジティブな変化が、LaLaの研修から生まれています。
語学トレーニング導入のステップ
LaLaの法人カスタム語学研修は、次の4つのステップで導入できます。
現状把握・課題の共有(ヒアリング)
まずは貴社の現状と課題をお聞かせください。どんな業種で、どんな言語が必要か。受講者のレベルや目的、スケジュールなど、丁寧にヒアリングします。オンライン説明会も随時開催していますので、お気軽にご相談ください。
研修設計・講師マッチング(業種・言語選定)
ヒアリング内容をもとに、最適なプログラムを設計します。レッスン構成、言語、実施スケジュール、担当講師など、貴社の目的に合わせてカスタマイズ。お見積りと合わせて、具体的なプランをご提案します。
語学研修トライアル(50分×4回11,000円の体験)
導入前に、実際の講師による体験レッスンを実施します。研修担当者や受講予定者が、LaLaの雰囲気と講師の指導スタイルを直接体感できる機会です。納得したうえで、次のステップに進めます。
本導入・定着支援(継続学習サポート)
契約後は、専任コンシェルジュが初回レッスンからサポート。進行管理、講師調整、学習報告まで、LaLaが一括で対応します。月次レポートで進捗と成果を共有し、学期ごとのフィードバックミーティングも可能です。
貴社の働き方に合わせて、無理なくスムーズに研修をスタートできます。
まとめ|ことばの壁を”チームの力”に変える
語学トレーニングは、単なるスキルアップではありません。それはチームづくりの基盤であり、多様性を力に変える投資です。
日本人スタッフが外国籍スタッフの言語や英語で「同じ目標を語れる」ようになることで、職場は確実に変わります。指示が正確に伝わり、ミスが減る。雑談が増え、信頼関係が深まる。異なる価値観が交わり、新しいアイデアが生まれる。
LaLa GLOBAL LANGUAGEは、そのチャレンジを支える伴走者として、実務に直結する語学研修を提供しています。35言語対応、日本語堪能な講師陣、オンライン完結で全国どこからでも導入可能。貴社の現場に合わせた、完全カスタマイズのプログラムをお届けします。
「そのチャレンジが、未来を変える」
LaLaの理念のもと、外国籍スタッフと働くすべての職場が、ことばの壁を乗り越え、共に成長できる環境をつくっていく。その一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。
